作成者別アーカイブ: witch

科研シンポジウムのお知らせ

チラシ
科研基盤研究(C)「近世のヨーロッパとラテンアメリカにおける社会的周縁者の創出とメディア」(代表:黒川正剛)の公開シンポジウムが下記要領で開催されます。ふるってご参加ください。

日時:2017年11月19日(日) 10時30分~12時00分
場所:太成学院大学 東館3階E301 階段教室 (大阪府堺市美原区平尾1060-1)
交通アクセスはこちらをご覧ください。

<プログラム>
開会の挨拶 足立裕亮(太成学院大学学長)
      司会 糸田千鶴(太成学院大学人間学部教授)
研究報告1 黒川正剛(太成学院大学人間学部教授)「魔女はなぜ信じられるようになったのか?」
研究報告2 小林繁子(新潟大学教育学部准教授)「犯罪者と悪魔-近世ドイツの印刷メディアから」    
コメント  楠義彦(東北学院大学文学部教授)
質疑応答  
閉会の挨拶 黒川正剛

チラシ2

*随時情報を更新いたします!
*10月20日チラシイメージを追加しました。

科研研究会のお知らせ

下記の通り、「近世的支配形成のダイナミクス―魔女迫害と近世国家」(若手研究B・代表小林繁子)の科研研究会が開催されます。(直前のお知らせですみません)

講演者・演題:田島 篤史氏(大阪市立大学都市文化研究センター)「聖俗両権力による出版統制と悪魔学書の普及」
日時:2017年9月29日(金)13:00~17:00
会場:新潟大学サテライトキャンパスときめいと ミーティングルームB
        〒950-0911 新潟県新潟市中央区笹口1丁目1 プラーカ1 2F(新潟駅直結)

科研共同研究会(第11回研究会)

2017年5月27日(土)、慶應義塾大学三田キャンパスにて、科学研究費助成事業(若手B)「近世的支配形成のダイナミクス―魔女迫害と近世国家」(代表:小林繁子)第1回共同研究会(第11回学際魔女研究会と共催)が行われました。

藤本幸二氏(岩手大学)を講師に迎え、「刑事司法史における魔女裁判の位置づけ」と題する報告が行われました。

関西大学法学研究所・第136回特別研究会のお知らせ

関西大学法学研究所主催の特別研究会にて、魔女裁判をテーマとした講演が行われます。

日 時 : 2017年6月1日(木) 15:00~18:00
場 所 : 関西大学千里山キャンパス
      児島惟謙館1階第1会議室

テーマ : 「魔女裁判(Hexenprozess)」

講演者: ハラルド・マイホルト氏
(Harald Maihold)
関西大学法務研究科招へい研究員        

通 訳: 森永 真綱 (甲南大学法学部准教授)
司 会: 川口 浩一 (関西大学院法務研究科教授)

講演言語:ドイツ語
主  催   関西大学法学研究所

詳しくは関西大学法学研究所ウェブサイトをご覧ください。

魔女関連論文のお知らせ

魔女関連論文の掲載情報です。

田島篤史「『魔女への鉄槌』の製作状況と作品構成―初版から第17版までを中心に―」『千里山文学論集』第96号、2017年、55-74ページ。

田島篤史「ヘンリクス・インスティトーリス『魔女への鉄槌』における「契約」概念」『ドイツ文学論攷』第58号、2017年、25-48ページ。

田島篤史「『魔女への鉄槌』にみる夢魔信仰とその起源」『宗教研究』第90巻別冊 第75回学術大会紀要号、2017年、223-224ページ(こちらのリンクよりオンラインで閲覧できます)

科研共同研究会(第10回研究会)

2016年12月18日(日)、愛知県立大学サテライトキャンパスにて、科学研究費助成事業(基盤C)「近世のヨーロッパとラテンアメリカにおける社会的周縁者の創出とメディア」(代表:黒川正剛)第1回共同研究会(第10回学際魔女研究会と共催)が行われました。
報告者と報告内容は以下の通りです。

黒川正剛(太成学院大学)「共同研究の全体構想について」
共同研究の共通認識としておさえておきたいメディアと社会的周縁者に関する概念整理を行った。近世ヨーロッパとラテンアメリカにおけるメディアのあり方と当該社会に生きる人々の関係性を研究することは、知のネットワークやコミュニケーションのあり方、ジェンダーや階級の問題に光を当てることになる。また社会的周縁者に関する研究は、当該社会で差別化を推進する社会的イデオロギーを解明することにつながる。ヨーロッパとラテンアメリカが「近代化」するなかで、メディアと社会的周縁者が切り結ぶ関係について議論を深めていきたい。

楠義彦(東北学院大学)「政治的弱者から社会的周縁者へ」
報告者はかつてランカスタのブランデル家を中心にテューダー・ステュアート時代のイングランドの国教忌避者について研究を行った。その際、国教忌避者は自らの意思を表明する政治的手段を持たない政治的弱者であることが明らかとなった。本共同研究は部分的には政治的弱者である魔女を中心に、社会的周縁者のあり方を明らかにするものである。イングランドでは1950年代以降「中央」と「地方」というIn-Out論争の伝統があるが、周縁者は社会的に形成される存在である。周縁者意識を作り上げるものとしてのメディアに注目し、日常的実践の中で魔女を捉える必要性を提起した。

小林繁子(新潟大学)「神罰の聖と俗:いかに魔女を罰するべきか」 
本報告では、ファルツ選帝侯領における魔女と神罰をめぐる言説を悪魔学論文と法令という二つのメディアから分析した。ハイデルベルク大学教授ヴィテキントの著作では、災厄は神による試練または罰であり、魔女は実際には害悪を与ええないとされた。他方1582年のファルツの刑法規定では魔女が害悪をもたらしうるという「害ある他者としての魔女」認識を示しつつ、厳密な証明を求めるなど手続き上の逸脱を許さなかった。裁判における逸脱を防ぐことにより神の怒りを回避しうるという神罰への畏れは結果的に魔女裁判の抑制へとつながったのである。今後はこのような規範としてのメディアが実際にどのように受け入れられていたのか、法学者による鑑定書なども含め検討する予定である。

福田真希(中部大学)「ポレ一味の公開処刑とメディア」
本報告では、1909年1月11日にフランス北部の町べチューヌでおこった、4名同時の公開処刑とそれを報ずる新聞メディアについて考察した。そもそも、このような事件報道は、中世後期から近世にかけての瓦版に端を発しており、1730年にフランスで生じた同国最後の魔女裁判、「カディエール事件」が、初めて司法とメディアが結びついた事件として知られている。本報告は、このことを前提とし、メディアが大きく発展した19世紀後半から20世紀初頭に視野を拡大することで、改めてメディアによる周縁者の形成について考察しようとする第一歩として位置づけられる。

谷口智子(愛知県立大学)
「セクトと背教-C・アルボルノス『功績報告書』の証言から見るタキ・オンコイ、ワカ、偶像崇拝-」
「タキ・オンコイ」は、ケチュア語で「歌い踊る病」を意味し、1560年代半ば以降、ペルー・クスコ管区ワマンガ地方を中心に広がったとされるインディオの宗教運動とされている。
ペルーの歴史・民族学者ミリョーネスがセビーリャのインディアス総文書館で発見したタキ・オンコイ関係史料は、クリストバル・デ・アルボルノスというカトリックの一司祭が本国スペインに送付した『功績報告書』と呼ばれる性質のものであった。
果たしてタキ・オンコイはメシアニズム的運動だったのか(それを批判する視点も含め)。そして史料はプロパガンダ的だったのか。本発表はそれらの視点には直接関わらない。少なくとも、1570年、77年、84年の『功績報告書』の内容から読み取れるのは、描かれている「タキ・オンコイ」のイメージが一貫していない、という点である。
1570年の資料は、①伝統的な宗教的実践、祭り、儀礼、習慣、託宣(スペインによる植民地支配を批判するもの)に特徴があり、②1577年、84年の資料には、踊り、シャーマニズム、託宣(鉱山労働のサボタージュ)に記述の特徴がある。しかし、さらに新しい側面として、③水銀中毒の可能性(アルボルノス『功績報告書』77年におけるオルベラ、ヒメネス証言、モリーナの『インカの神話と儀礼』1564-65年頃)について論じたい。

次回の研究会は5月頃開催予定です。