デジタル史料

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『妖術使いと魔女の告白について』(1592年ドイツ語版・出版地:ミュンヘン)
<著者略歴>
ピーター・ビンスフェルトBinsfeld, Peter(1545または46-1598、ペストによりトリーアで死去)
アイフェル地方のビンスフェルトで貧しい農民の子として生まれる。シトー派修道会ヒメロートHimmerod修道院長に見出され、ローマのコレギウム=ゲルマニクムを修了。トリーア大司教Jakob von Eltzにより1577年ベネディクト会大修道院の改革と都市プリュムPrümの再カトリック化を任命され、その功績から1578年トリーアの聖シメオン教区の主任司祭に就任。1580年補佐司教、トリーア大司教区の司教総代理となる。大司教Johann von Schönenberg (1581-99)の下、トリエント公会議の改革決定を受けて活動し、思想的に類似していたイエズス会と活発に交流した。1582-83年、1587-88年、トリーア大学教授。魔女迫害の主要な擁護者としても有名。(出典:Biographisch-bibliographisches Kirchenlexikon)
<作品について>
1589年にトリーア市にてラテン語で初版出版(ラテン語タイトル“Tractatus de confessionibus maleficorum & Sagarum an et quanta fides iis adhibenda sit”)。1590年にドイツ語版(トリーア)、1591年ラテン語版(トリーア)、同年ドイツ語版(ミュンヘン)が出版される。続いて1592年のドイツ語版(ミュンヘン)には木版画(作者不詳)の表紙が付されている。1596年ラテン語版(トリーア)、1605年ラテン語版(トリーア)、1623年ラテン語版(ケルン)までのラテン語5版、ドイツ語3版の計8版を出版。魔女犯罪を特別犯罪とし、通常の裁判手続きに当てはめるべきではないという独自の理論を展開し、拷問の使用、被疑者の自白に対する信憑性など法学的にも重要なテーマを扱う。